ほくろブログ

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驚愕⁉︎建設業界に勤めてる人にしか知らない事実①

こんにちは。ブラック業界(建設業)に勤めているほくろです。今日は私がみてきた言える範囲でこの業界のことを知ってもらいたく、この記事を書いています。

あまりにも酷い工事は色々と問題になりそうなので言えませんが…

ちなみに私はRC造(鉄筋コンクリート造)がメインなので、木造やS造(鉄骨造)は割愛します。

まったくやらないわけではないのですが、今日はRC造と建設業界のことを少しお話しします。

 

1.RC造について

皆さんはRC造についてどの程度知っていますか?

私より専門的な人もいれば、RC造という言葉を聞いたことない人もいると思いますので、簡単に説明します。

言葉通り、鉄筋とコンクリートで構造体が作られます。

鉄筋を組立てコンクリートを流し込んで完成します。何に流し込むかというと、型枠です。

型枠とは、コンパネ(コンクリートパネル)というコンクリート打設に用いる合板です。

簡単な流れだと、外枠を型枠大工が組み立て、鉄筋屋が鉄筋を組み立て、内枠を組み立て、スラブ(床)を組み立て、そしてコンクリートを打設します。

これはすごく簡単に説明しているので、突っ込まないで下さい。

戸建や中高層マンションでもこれを1フロア毎に繰り返して上棟します。それに伴って足場も嵩上げしていきます。

マンションだと基本的に15階程度まではRC造で、それ以上だとS造になります。

 

2.問題点

RC造は躯体だけで考えると割と簡単な工法だと思います。何故なら同じことを繰り返し行うので、基準階さえ決まってしまえば、型枠は転用していき、鉄筋は大体同じ材料を使うので手間がだいぶなくなります。

それ故に、問題が発生します。

まずは事故について…

やはり人間同じことを繰り返すというのは、飽きます。そこに油断が生まれます。

前回が大丈夫だったから、今回も大丈夫。という気の緩みから、事故が起きます。

死亡事故のような重大な事故は滅多に起きませんが、切った、ぶつけた、転んだ、挟んだという軽度な事故はおきます。

足場から転落して腰の骨を折ったり、足や腕の骨折は何度かありましたが、幸い死亡事故は一度も経験してません。

足場から転落は安全帯をしていれば、防げる事故ですし、前回は安全帯をしなくても大丈夫だったという油断から起こり得る事故なのではないかと思います。

足場絡みの事故と聞くと鳶が起こしている事故だと勘違いされやすいのですが、大体転落していくのは型枠大工とガラス屋です。

身を乗り出す作業で安全帯を使用していないことが原因です。使用していれば落ちません。

あなたの住んでいる家が事故多かったり、死亡した人がいたら嫌ですよね?

●構造上の問題

上で書いたようにRC造は単純な作りです。

大きく分けると壁式構造とラーメン構造に別れます。低層住宅では壁式構造、中高層ではラーメン構造となります。

簡単に説明すると、構造体が壁なのか柱梁なのかといった具合です。

型枠組み立て、鉄筋組み立て、コンクリート打設なので書いてるだけだと簡単そうにみえるのですが、いいRC造を作ろうとすると、腕の良い型枠大工、鉄筋屋、土工が必要になってきます。

だが、全て揃うことはありえません。私は一度も経験ないです。

しかも何故か工事着工時期から工期もありません。最初から突貫に近い工事なのです。

となると、ミスは出来ない。

だけど、焦るとミスや見落としが多発して直していては間に合わない。そうなると…誤魔化しや手抜きが出てきます。

だけど多少のことだから、コンクリート打設してしまえばわからない。壁張っちゃえばわからない。と考える業者が多いです。

型枠の中にタバコの吸い殻なんて日常茶飯事。鉄筋が錆びだらけや、かぶり厚さがないのもなんて当たり前。大雨、大雪の日にコンクリート打設なんて当然。天気予報見てるのに中止にしない。中止にしたら上から怒られる。

何故なら工期がないし、工事費もないし、人も足りないから。

そういった突貫工事ばかりしているゼネコンは下請から嫌われます。その理由は…

 

工期がない→無理難題を押し付け残業、日曜出勤が当たり前の環境で作業させる。

(今の時代、残業して稼ぎたい職人より、定時で上がってゆっくり過ごしたい職人の方が多い)

いくら腕の良い職人さんでも、連日残業だと疲れは溜まり、作業効率も悪くなり、見落としが多くなるので、意図しない欠陥が出てきてしまうことがあります。

工事費がない→これは難しくて、複雑な問題です。積算の時点で無理でしょ?これ。と思うことがありますので、現場サイドだけが悪いとも言えない。

ので、今回は割愛します。

人が足りない→これは一番大事なことだと思う…上で書いてることを読んでもらえればこんな仕事やらなくても生きていけるからです。

昔から建設業界は3k(危険・汚い・きつい)がつきまとっていました。これを改善しようと大手ゼネコン、準大手ゼネコンは頑張っていましたが、残念ながら建設業が少しずつ変わって行く中、他の業界はあっという間に変わってしまいました。そうなると建設業で働く理由は、建設業が好きだから以外にありませんよね?

給料は割と良いです。が、現場監督は長時間勤務で、職人はボーナス無しの福利厚生はない、休みはつきに4回となるとどう思います?(福利厚生に関して最近では、健康保険と厚生年金をしっかりかけていないと、現場にすら入れない作業所が増えているので、ようやく他の業界に追いついた感があります。まだ完全ではないですが)

月給30万貰っていても、ボーナスなければ年収は400万以下です。まだ日給月給という意味のわからない給料制の所も多いので、病気で休んだり、雨風雪で中止になると給料は減ります。

人手不足なのに、その辺りは改善する気が全く感じられません。

魅力のない業界に人は集まりませんし、留まりませんよ。

人が集まらない業界の問題はなんだと思います?

私は今の日本と同じ高齢化だと思います。

人いない→募集しても集まらない→現役の人の負担だけが増える→若い人は建設業じゃなくても良くね?→人が減る→中堅も業界を変えたり、職種を変える→高齢化。負のスパイラルです。

 

だけど悪いことばかりではありません。

どこかで見たのですか、新しい3k(感動・感謝・貢献)です。

長い工期の中、嫌なこと、辛いこと、キツイこと沢山ありますが、建物を無事に完成して引き渡す時は感動して、無事に作ってくれた職人に感謝し、この建物を使って地域一帯に貢献出来てると思うと、とてもやり甲斐がある仕事だと毎回感動します。

なので、この業界が良くなるのを黙って待つのではなく、色々と意見や情報交換をしていき、他の業界の良いところを学び改善していくことも、今は1つの目標として考えています。